大きな、木目も鮮やかなカウンターのある
居酒屋みたいなところで待っていた。
どういう態度で会っていいかわからない僕はでも、
きちんとしなけりゃいけないなあと思い、
「遅くなってすみません、今夜はありがとうございます」
と言って帽子をとった。
その人は「いいよいいよ、お疲れさん」
と言って
手を差し伸べてきた。
どんな顔していいのかわからない僕は、
とにかく、作りではない満面の笑みで
「その節は本当にすみませんでした。そして今夜はありがとうございます」
と言って、差し伸べられた右手を両手で包んだ。
なんて幸せなんだろう。
和解。
カウンターの木のぬくもりが
やけにうそくさい、
と思ったんだけど、
思おうと思ったんだけど
なまなましくあたたかかった。
その人の名前は
FUJI井さん。
京浜協同劇団の人であり、僕のことをきっと
今でも許さないと
思っている人だ。
前田日明が長州力の顔面をけって
長州力の顔がみるみる腫れあがって
目の下を骨折して
プロレスにならなかった事件があった。
その後、前田日明は新日本プロレスを追放された。
前田は長州のことを「言うだけ番長や!」と言ってマスコミを通じてなじっていた。
長州は新日本の中心になった。
しかし時を経て、二人はある雑誌の企画の対談に応じた。
長州力は満面の笑顔で前田日明に
「いいんだよ、いいんだよ、日明(あきら)」と
始終にこにこしていた。
二人は、在日だった。
あとから知った。
そんなことを思いながら
僕とFUJI井さんは酒を酌み交わした。
もちろん二人とも日本人だが。
目が覚めた。
なんのことはない、ただの
夢だった。
歳をとると、未知の経験が少なくなるので、
睡眠中に見るばらばらな映像をつなぎ合わせる構成力も衰えるので、
人に語れるほどの面白い「夢」はなくなるらしい。
ところが、こんなナマナマしい夢を見た。
何もなきゃいいけどなあ。
お互いに。
人を許す。
これは本当に難しこと。
むかついて殺したいほど
顔も見たくないひとは多い。
でも、後輩には
「人は、許したもん勝ちだよ」
と言ってきた。
後輩たちは
僕へ反抗したいだけのために反抗してきた。
「人は、許したもん勝ちだよ」
さてさて、この夢は
僕に何をせえ!ということなんだろうかね?
感謝とかブログで書いたから
罰があたったかな?
罰なんて言ったら
神様に失礼?(笑
ラブサイケデリコ(LOVE PSYCHEDELICO)
でトランスしている水野拓児でした。
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